玉虎流骨子術種村派

玉虎流骨子術種村派

玉虎流は骨子術（昔は「指頭術」と呼ばれていた）としての有名な流派で、玉虎流忍法としても知られていますが、これは伊賀の白雲流忍法の源流です。また、玉虎流は骨子術の最古の流派であり、ほとんどすべての忍法体術の源流でもあります。高松先生は、虎倒流骨法術、玉心流骨法術、義鑑流骨法術、伊賀流、甲賀流はすべて玉虎流の流れを汲むとも教えています。

玉虎流の創始者は、中国の異または姚玉虎と言われています。
その系譜は、牙門道士－牙龍道士－八龍入道－戸沢白雲斎～百地三太夫－戸田家～戸田真龍軒－高松壽嗣

玉虎流の祖である八龍入道は、「距抜渉毛」という秘器を使って敵の剣を打ち負かした（距抜渉毛とは、「山野を駆け抜ける」という意味）。距抜渉毛は、女性の髪の毛で作った縄の先に大きな円形の刃の付いた鉄の重りをつけた、鎖鎌の一種である。

戸隠流忍術の創始者で、八龍入道より五代目の戸隠大助は、距抜渉毛の両端に秘密の武器を付けた特殊な秘器（口伝）を使用していたという。この秘器を使えば、いつでも姿を消すことができたという。また、玉虎流には二つの小玉を使って姿を消すという秘術もあります。

玉虎流のモットーは、敵との間にも調和を図り、笑顔を絶やさず戦いを避けることです。やむを得ず戦わなければならない時は、敵に手を出させずに完全に倒すこととされています。

練習時において、玉虎流では、「天の萬化自然」や「龍虎相和」を意味する「天略宇宙合掌礼」の合掌による礼の作法を教えています。実戦の時は、天略・地略・人略の三才の法を使った特別な方法があります。また、金剛合掌、水輪合掌、火風合掌などの合掌（口伝）もあります。

虎倒流骨法術にも同じ方法があります。

玉虎流には三段構えがあり、三種の蹴り技に加えて、九種の突き方や手の使い方があります。
骨指体変術には三つの方法があります。龍変・虎変・豹変の三種があり、これがそれぞれ三通りに分かれて九法となります。
玉虎流の型は上略・中略・下略に分けられ、基本体変術は一文字・飛鳥・十文字に分けられます。
口伝には、位取・神心神限・天門地門等があります。口伝必勝法を「虚変の術」といいます。種村匠刀は、高松先生が亡くなる一年前にこの口伝を授かりました。

玉虎流と虎倒流における九禁の条

一、忍の一字を以て君国に報いる。
二、己れと云うものを度外視して忍耐せよ。己れ死を以て後日の憂いを残さず。
三、いよいよ危険が迫る時、何事も言わず、一切の証言を残さず。
四、強敵が来るとも不動心を知れ。
五、師や親に対して、我が身を以てつくして孝行せよ。
六、色欲に溺れる者は、術力を失う恐れ有り。
七、酒に溺れる者は、術力が利かなくなる。
八、敵に対しは戦闘力を奪い、命を奪わない事。
九、許可なくして他伝許さず。

この流派の修行者は、この規則を遵守しなければならない。

条件：一般向け

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